
地鎮祭は最も一般的な建築儀礼
家を建てることは人生においてとても大きな私的な事業と言えます。土地を選び購入し、そこに更に費用をかけて家族のために家を建てる。希望に満ちた人生の再出発とも言えますが、同時に生活設計を含めた不安もつきまといます。家を建てる、そしてそこで暮らす家族の無事平安を祈るために昔から同じ想いで建築儀礼が継承されてきました。
土地を清め工事の無事を祈る地鎮祭、家屋の永い平安を祈る上棟祭、そして竣工を祝い新たな家屋を清め生活の息災を祈る竣功祭など様々な儀式が執り行われてきましたが、現在は地鎮祭の時に全ての祈願を兼ねた儀式を行っています。
現地での地鎮祭
敷地を清め、土地の神さまに家を建てる報告をして、同時に「鎮物」と呼ばれる守り小箱を土地の中央に埋める儀式を行い家屋の建つ敷地の平安と工事の無事を祈ります。この一連の儀式を地鎮祭と言います。鍬入れ式とも広く言われる敷地を忌鍬で掘る所作が象徴的で有名です。山王宮の地鎮祭では、その鎮物と別に前述しました家を守る上棟の棟札、また鬼門などの方除けのための神符も同時にお渡し致します。
施行現場での地鎮祭は出張の祭典となり、儀式のための様々な祭具や用具を神社から持ち運んで執り行います。儀式の時間に加えて設営や運搬のための時間を要しますので、必ず日程のご連絡を早めにお願い致します。
現場ではテントの設営、竹としめ縄の用意をしていただかなければなりませんので、工務店との調整も必要となります。
神社では地鎮祭の申込書と諸準備のファイルを用意してありますので、ご連絡いただきましたらお渡し致します。
お宮で行う地鎮祭
近年、山王宮の神殿にて地鎮祭の祈願をされる方々が多くなってまいりました。現地でのテントなどの設営経費や儀式の神饌費(お供え物の費用)が必要なく、また祭祀料も現場で執り行う地鎮祭に比べて抑えられます。
神殿での地鎮祭では施行場所の土をお持ちいただきます。それをお浄めした後、改めて現地に撒いていただくことで清祓ノ儀と致します。もちろん「鎮物・上棟札・方除け」の地鎮祭三種の御守札を通常通りに授与致します。
現地での派手な儀式は避けたいけれども地鎮祭は執り行いたい方にお勧めします。
